杳月日記

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zoom RSS 水中翼船炎上中

<<   作成日時 : 2018/05/29 10:28   >>

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 なんだかここ二週間くらい忙しくて。放置しっぱなしでした。ここ。

 本を読みました。旦那さんが職場から興奮気味に「穂村さんの歌集が出る!17年ぶりだって!!帰りに本屋に寄って買って帰るね!」とメールが来て、「17年ぶりって!」って唖然とした(もっと歌集を出せ)穂村弘最新作です。

 『水中翼船炎上中』(穂村弘・著)


 
水中翼船炎上中
講談社
穂村 弘
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 表紙のパターンは3つ。裏表紙も3つ。裏表で計9つのパターンの装丁があるそうです。我が家はこれだったので、同じ表紙のを張り付けてみました。
 
 って。17年ぶりですってよ!17年ぶり!!もう!!ほむほむ!もっと出して!!

 「いい!」と思った短歌に附箋をつけたら附箋がいっぱいになった本でしたが、いっぱい書き出します。

 注・太字は穂村弘氏の短歌です。引用させてもらいました。次にある文は私が思ったことです。



 何もせず過ぎてしまったいちにちのおわりににぎっている膝の皿


 わかりすぎて胸が痛い(苦笑)。専業主婦あるあるか。自分の膝を握っているとき、それは後悔なのか苦しさなのか茫然たる気持ちなのか。


 なんだろうときどきこれがやってくる互いの干支をたずねる時間


 「なに年だっけ?え、申?そうだっけ?」みたいな会話。年末の年賀状を作るとき、母が年女だと知って「早いねー」と言ってみたり。


 猫はなぜ巣をつくらないこんなにも凍りついてる道をとことこ


 情景が目に浮かぶ。凍てついたアスファルトの上。猫のシルエットがとことこと歩いている。颯爽と走っているわけでも、とぼとぼ歩いているわけでもない。ただ「とことこ」と当たり前に歩いている。独りでも平気な猫に、穂村さんは憧れがあるのかしら。私は元猫飼いとして、とことこ歩く猫には温かい寝床が待っていることを知っているし、信じている。それが外であっても家であっても。彼らは居心地の良い場所を見つけるのが得意だから。私だったら、そんな場所に帰るところなんだろうと思ってしまうかな。


 鳥と樹は仲がいいのか午後二時のひかりのなかに遊びつづけて

 うおう。しびれる!(笑)。こういう歌をいきなり詠むから穂村さんは恐ろしい。教室の窓から樹に鳥が戯れているのを見て、「仲がいいのか」って!素敵すぎる!


 月曜ロードショーの翌朝僕たちは、アチョー、ホアタ、と吠えつつ跳ねる

 若い子はピンとこないノスタルジーなのかもしれないけど、テレビが共通の話題のほぼ100%で、前日の映画に感化された男子たちがブルース・リーのモノマネをして暴れまわるのを女子が「もうー!男子ー!」みたいなのはあった。確実に。これは、小学生くらいまでか。


 ナタデココ対タピオカの戦いを止めようとして死んだ蒟蒻

 こんにゃくぅぅうううううう!!!(泣きながら絶叫)。


 アルコール、カロリー、糖質無しというビールの幽霊飲んでしまった

 確かに。なんだろう。幽霊っぽい。残るはナニモノか。今は幽霊がたくさん売られている。


 リニアモーターカーの飛び込み第一号狙ってその朝までは生きろ

 穂村さんの短歌の中でも、五指に入る大好き短歌。そろそろ、その「朝」が近い。私は、どうしたら良いのか。


 あ、一瞬、誰かわかりませんでした 天国で髪型を変えたのか

 ご逝去されたお母さまの短歌です。ヤバい。泣く。普通に泣く。ものすごくすごい(語彙)。一瞬誰だかわからなくても、お母さんだってわかるし、きっとお母さんは息子に会うのにきれいにしたかったんだね。私はこれは死後のことかと思ったけど、お母さんが会いに来たのかな。いや、まじ泣く(語彙)。


 ぬいぐるみたちがなんだか変だよと囁いている引っ越しの夜 

 言わずともぬいぐるみたちもわかっている。なんか変だということが。今、ちょうど編みぐるみが主人公の小説を書いているので「あああ」って感じだった。
 これが「猫」とか「犬」としないところが穂村さんの天才っぷりで、無機物である彼ら(ただし冷蔵庫や本棚ではない)が囁くところがちょうど上手い。天才……。


 他にもたくさん(というか、収録されている短歌はすべて)素晴らしい歌があるのですが、まあ、たくさんすぎるので絞りました。
 
 短歌の底力というか、改めて穂村さんは別格の歌人だと思うし、穂村さんの歌はとても好きです。

 俵万智さんは「神様」で、穂村弘さんは「仏様」であります。仏様は私を導いてくれるし、そうなりたいけど確実に無理な存在です(笑)。
 今回の歌集は穂村さんが幼少期の頃から(昭和ノスタルジーがあります)、お母さまやお父さまの歌もあります。お母さまの認知症が進んでいく歌や、お母さまが亡くなられてからのお父さまの歌など、胸に響きます。

 ほんっとぉぉおおぉに良い短歌ばっかりだから!!みんな読んで!!!!(土下座!)。

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