本の備忘録

 津村さんの作品を2冊、読みました。

 『アレグリアとは仕事はできない』(津村記久子・著)



アレグリアとは仕事はできない
筑摩書房
津村 記久子
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 アレグリアさんていう外国人の女性でも出てくるのかと思いきや、複合機の名前でした(笑)。
 主人公さんに対して、「あー。わかるわかる」な部分と、「やー、それは憤り過ぎだよ」という部分とがありつつ、これは今の作風に近い感じ。基本的に最悪な人は出て来ず(いや、出てきたか…)、少々もやもやしながらも終わる。

 続く中編は。これは。えと。つらい。つらいつらいつらい。
 先んじて読んでいた旦那さんから「つらい」と聞き及んではおったが、つらい。ううう。つらい。

 後述する『君は永遠に~』にも書いてあったし、時折出てくる文章で、「お互いに全く知らないのに、こちらは一方的にとてもよく知っている人」がギュウギュウになっている満員電車。
 高校時代にはこれでも(?)痴漢に遭ったことが数回あり(小さい頃にデパートの階段で露出狂の洗礼を受けて以来、なぜか露出狂のアタリが多い。見たくないっちゅーの!)、なんか、もぎゃー!っていうか、むぎゃー!!ってなったまま終わった。ううむ。

 初期作品はセンセーショナルと言うか、強い。
 でも、その若々しさとか、働きながら夜中(夜明け)に書いていた光景を思い浮かべると、後ろから力強く抱きしめたり温かいオニオンスープを用意したり共に布団に転がって「ふーとーんー!」と布団コールを叫びたくなる。
 言うても、私は津村さんという作家がものすごく好きなのだった。


 『君は永遠にそいつらより若い』(津村記久子・著)



君は永遠にそいつらより若い
筑摩書房
津村 記久子
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 こちらも初期の作品。『マンイーター』という題で太宰治賞をとった作品ですね。
 いやー。強いね。ほんわりした群像劇を読みなれていたもんで。みんな、若いし(登場人物は大学生)。
 主人公のホリガイさんは、身長175センチの大学生。彼氏なし。現在女童貞。
 女童貞!!すごい名称だが、そうだよね、そんな感じだよ!
 と、女童貞歴が旦那に出会うまで続いていた私は膝を打つのでした。
 ただ、ホリガイさんと違うのは、ポチョムキン卒業を願うことは一切なかったというとこでしょうかね。
 
 珍しく暴力の描写もあり、それがすごく痛くて、思わず斜め読みしました。
 ホリガイさんの小学校のエピソードと、イノギさんの中学生のころに起きた悲劇のあたり。
 暴力描写と言えば、舞城王太郎さん。大好きな作家さんなんですが、バイオレンス過ぎて、今では初期の作品は読めないと思う(ぶるぶる)。それに匹敵するくらい、こう、痛くなる描写だった。こわい。

 作家さんは自分の思っていることや、自分の分身を表現することが多いそうです。
 津村さんも、姿を消した男の子のことを心配したり、助けられなかった人のことを悔やんだりしたのかな。なんか、そんなことも思った。

 それと。
 ホリガイさんがイノギさんのことを好きだと思ったのはいろんな場面の小さな積み重ねとかだとは思うけど、私は前述の小学校の頃の話をしたときに、イノギさんが「私がその場にいたら」って言ってくれた時じゃないかな。私だったら、そんな風に言われたら、確実に惚れる。間違いない。

 ちょっと書評を見たら「難しくて断念した」ってあって、「えええ。あれが難しいなら簡単はなんだ」という気になった。
 ちょっと品のない言い回しとか出てくるから電車の中で読んでて「おっ」とは思ったけど、内容は難しくないです。

 私が一番好きな津村さん作品の『この世にたやすい仕事はない』を、きつねうどんだとすると(さっぱりしているけど、甘辛く煮たお揚げさんにはコクがあって、お腹があったまるし美味しい。何度食べても飽きない。というイメージ)、この作品はカレー南蛮って感じかな(パンチがあってお腹にたまる。でもまた食べたくなる美味しさ)。
 よけいわかりづらいや、こりゃ(笑)。

 あとはね。巨根に悩むヤスオカくんに、素敵な彼女ができますように。



 今は『ワーカーズ・ダイジェスト』を借りてます。

 津村さんは長編も中編も短編もお上手ですごいと思う。心底尊敬する。大好き。ほんとに好き!
 旦那さんがwebで拾ってきたインタビュー画像では、髪型をショートボブにして、愛用のバンTにカーディガンというお姿。喋り方とかも好み。もう。もおう。

 ビジュアルも好き!!!好み!!!←

 願わくば末長く、素敵な作品をこころゆくまま好きなだけ好きなように生み出してほしいです。

 

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