本の備忘録

 読んだ本の事です。

 『山怪2』(田中康弘・著)



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 前回おもしろかったので、続編を予約し、来たから読んだという感じ。
 今回も山に暮らす人たちが語った怪異もりだくさんでおもしろかったです。
 山の神性が失われて久しいとは申せ、やはり山は異界であり、畏怖の対象であらねばと思います。
 さくさく読めるし、お勧めですな!



 『究極日本の聖地』(鎌田東二・著)


 

究極 日本の聖地
KADOKAWA/中経出版
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 神道畑の人らしく、存じ上げなかったんですが、返却棚で見かけておもしろそうだと思い、借りてみました。
 「聖地」の起源や役割から丁寧に考察を進め、第二部からは実際に行かれた(らしい)日本各地の聖地を紹介してあります。
 分け方が、「神道の聖地」「仏教の聖地」「修験道の聖地」「沖縄・アイヌの聖地」「新宗教の聖地」と、非常に理にかなっています。そこをごっちゃにすると訳わからん。むろん、神道と仏教は絶妙に混和しており、仏教の聖地たる比叡山でも神道の聖地日吉大社があるなど、そこは日本らしいごちゃまぜ感がありますけどね。

 著者さんは京都東山の山々を歩きまくる聖地マニアで、御自身も修行をされている。
 前半の神仏習合についての考察などが非常にわかりやすく、また、私も「そうだな」と思えることだったので、この人は多方面から見ておるぞ、襟を正したのですが、途中、おもしろい記述があり、なんか、ただのおもろいおっさんじゃないかという気にもなりました(笑)。

 それはご本人が編み出した修行法についての文章で。

 「修行法 一、地図を持たない、二懐中電灯を持たないで夜中の山中を歩く(以下中略)、東山修験道勤行次第を務める(中略)縦笛奉奏。土笛四種奉奏。法螺貝二種(日本・チベット)奉奏。神楽鈴、チベット鈴奉振。ハーモニカ奉奏。太鼓奉奏。」

 _人人人人人人人人_
 > ハーモニカ奉奏 <
  ̄Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^ ̄

 法螺貝吹いたり、鈴鳴らしたり、なかなか賑やかなことこの上ない。

 そして、歩行においては拝所にての儀礼化を極力避けるそうだが、「読経と各種真言と六方拝と天地人に捧げるバク転三回を最小限の儀式とする」とあり。

 _人人人人人人人_
 > バク転三回 <
  ̄Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y ̄


 深夜に懐中電灯も持たずに(その代わり法螺貝や鈴、笛やハーモニカは持っている)歩き続ける男の人がいきなり立ち止ったかと思うと読経その他のあとにいきなりバク転してたら、そうとう恐ろしいと思うのだが(笑)。

 この勤行においては、まず、バク転の体得から始めねばならないな。私はできないから無理っぽい。

 あ、でも、別にとんでも系の人でもなく、ちゃんとしてる所はちゃんとしてるから大丈夫っぽいですよ(どんなフォローや!)。

 宗像大社についての記述では、ひとつお勉強になりました。

 先日の帰省の折り、弘前から車で少し行った所にある猿賀地区(なの?)にある猿賀神社の末社が「胸肩神社」というお社でした。
 宗像大社系の神社であることは間違いないけれど、北に行き過ぎて字が変わってしまったのかしらね、なんて言ってたんですが、違う違う、全然違ってたん。

 引用させてもらいます。

 「中世まで宗像の神を奉祭してきた宗像氏は記紀に「胸形」、または「胸肩」とも書かれ、胸や肩に入れ墨をした海人族であったという説がある」

 わー。胸肩という字の方が昔のまま、変わらずにおいた名前だったんじゃん!

 海人族が船で日本海側をぐいーんと北上。北の海にたどり着いてそのまま陸地に進み、広めたのでしょうか。胸や肩に入れ墨をした海人族って、なんか、想像できるっていうか、カッコイイ!寒かっただろうね!津軽海峡!(違)。

 弘前は内陸で、あんまり津軽地方は海のイメージがないのですが、やはり津軽は海も近いのでしょう。猿賀神社と宗像三女神の関係性はよくわからなかったけど。

 そんな感じでおもしろい本でした。
 そもそも森の中、緑の深い所で生まれ育った著者さんが、山に入り、自然と一体となることにより、「生態智」を感じて行こうぜ!高めて行こうぜ!って拳を振り上げている様は、「うん。頑張れ」って感じ。
 私は平野の人間だから、森は異界であり、山は異形の住まう場所で、むしろ怖い感じだもんなー。

 
 あとは、津村さんのエッセイが来たのと、中井先生の全集の2巻目が来ました。
 中井先生の方は解説がついているのだけれど、その中に「医者として多忙な中、随筆や翻訳など文学の仕事をする理由を訊ねたところ、こう答えた」として。

 「(前略)ほかのなんでもいいからプライドの置き場所を(治療の成否以外に)見つけるべきだともいっていますが、私の文学的な仕事は結果的にその役に立っているのかもしれません。やまいだれの字ばかり書いているのに倦んだのでしょう。山とか海とか、花という字も書きたいということでしょうか」(  )は私の注釈

 やまいだれの字ばかり書いているのに倦んでしまったため、山とか海とか、花という字を書きたくなった!!
 すてき!ギリシャ人の詩とかフランス人の詩を翻訳されるのはそういうことで、美しいものにも目を向けたいというお気持ち!すてき!中井せんせぇ!すきぃ!!

 中井先生の文章を読むと、つい、「なかいてんてぇ!ちゅきぃいい!」ってなる。
 第二巻は未読の文章が少なそうなので、読み返しするつもりで読みたいと思っております。

 
 なんか久しぶりに宗教関係のちゃんとした本を読んで、改めて私は最澄が提唱した「草木国土悉皆成仏」という思想が好きで、天台宗の考えが好きだなと思いました。忘己利他の精神で生きていきたいです(もう少し自分の事を考えろと言われるが)。

 あと2週間!頑張る!

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